木造ラーメン構造と高耐力壁を組み合わせ、奥行きの抜けをつくる

「戸越銀座の賃貸併用住宅/Toritor(通リ通ル)」では、狭小長大な敷地において、都市の奥性を引き込みながら生活と地域をつなげようとした。この計画のポイントの一つは、中庭と階段室を中心にして光・風・視線の抜けを設け、奥行き方向の立体的な関係をつくるための構造計画である。

事業性から木造での計画を前提としつつ、建物中心の中庭と階段室、その抜けをスキップフロアで成立させるため、中大規模木造の技術を用いている。

具体的には、短辺方向に木質ラーメン構造を採用し、鉄板とドリフトピンによる剛接合で柱梁フレームの一体性を確保。さらに、木住協仕様の最大壁倍率15.5倍の高耐力耐力壁を要所に組み合わせ、細長く偏心のあるプランでも必要な耐震性能を担保している。

こうして床レベルの異なる空間を軽やかに接続しながら大開口を実現。中庭を介して光と風を取り込み、住戸間に適度な距離感を生むことができた。

通り・中庭に面する開口部は、ヨーロッパで主流のドレーキップ(内開き・内倒し)の木製サッシを採用し、光と風を取り込むキャラクターとして空間を印象づけている。

柱梁フレームが見える工事中の写真(写真:YTAW)

3階リビングから中庭・階段室をみる

光が降り注ぐ階段室

オーナー住戸の子供部屋より中庭をみる

特記なき写真:高栄智史

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