DESIGN NOTES

このページでは、プロジェクトごとの設計意図や、クライアントと向き合う中で考えたこと、
設計の過程で大切にしている視点や工夫を記しています。

具体的な事例を通して、人と暮らしやまち、地球との関係をどのように捉え、
それを建築としてどのようにデザインしているかを、少しずつ言葉にしています。

循環する自然資源を活かした、地域の木と水に触れる拠点

現在において都市に暮らす人々が地域の「木」に触れる機会はごく限られたものとなっている。また、山から街を通って海へ、さらに空を介して再び山へ戻ってくる「水」の循環も、高度な都市化によってその流れが感じにくくなっている。神水公衆浴場では、建築に使用した木材の9割が地元産材(県産材と九州産材) であり、主...

    変化を受容する寛容な設え

    住宅を考えることは、暮らしの未来を考えることでもある。家族の成長やライフステージの変化に応じて手を入れられる余白(寛容な設え、緩さ、遊び)があったほうが、将来的な暮らしのストレスを抑えられる。「羽の家/wing room」では、小上がりの周囲にカーテンや建具の設置を許容する鴨居状の木フレームを回し、...

      暮らしと光のカタチの統合  

      自然の光が窓から入ってくることは多くの人が体験的に知っている。しかし空間の質を高めるには、窓から入った光が何に当たり、どのように目に届くかまで意識することが重要だ。「羽の家/wing room」は、高台に立つマンション1室のリノベーション計画。5つの既存窓の周りを木で仕上げて一体的に設え、「窓際のラ...

        窓際のランドスケープ

        建築費の高騰により、新築よりも既存住宅をリノベーションして住まう選択肢は一般化した。都心部では土地価格の高さもあり、マンションリノベの人気は高い。ただしマンションの窓サッシは共用部にあたるため、容易には手を入れられない。自然光・風・眺望を取り込む窓は空間全体の印象を決定づける要素であり、空間デザイン...

          育てたくなる階段

          入居後1年を迎えた「戸越銀座の賃貸併用住宅/Toritor(通リ通ル)」のクライアントから次の言葉をいただいた。「光がたくさん入ってくるから植物の育て甲斐がある」この建物は木造3階建の廊下のないスキップフロア構成で、2階の一部と3階がオーナー住戸になっており、1〜3階を行き来する暮らしのため、階段の...

            地域社会に開かれた私的領域を持つこと

            私的な空間(庭、縁側、軒先、家の一角)の中に、地域社会へ開かれた領域をもつ住宅は、現代ではほとんど見られない。ライフスタイルの変化、標準化された商品住宅の普及、防犯・プライバシー意識の高まり――いくつかの要因が重なり、結果として内向きに閉じた建築群が魅力の乏しい街並みを生む一因にもなっている。「戸越...

              木造ラーメン構造と高耐力壁を組み合わせ、奥行きの抜けをつくる

              「戸越銀座の賃貸併用住宅/Toritor(通リ通ル)」では、狭小長大な敷地において、都市の奥性を引き込みながら生活と地域をつなげようとした。この計画のポイントの一つは、中庭と階段室を中心にして光・風・視線の抜けを設け、奥行き方向の立体的な関係をつくるための構造計画である。事業性から木造での計画を前提...

                都市の奥行きを引き込みながら、生活と地域をつなげる

                間口が狭く奥行きが長い土地は、俗に「うなぎの寝床」とも呼ばれ、かつては町屋形式として都市部に多かったものの、現代では使いづらいことから土地の評価額も低くなりがちである。「戸越銀座の賃貸併用住宅/Toritor(通リ通ル)」の敷地も、間口5.3m、奥行16.5m の狭小長大で、さらに敷地内に約1m の...

                  都市とつながる小さな集住体

                  コロナ禍を契機に、人との距離や都市生活のあり方が見直され、自宅で過ごす時間や住まいへの意識も大きく変化した。地域とつながりつつ自立して暮らせる住まいの価値が再評価される一方で、個と公共のあいだにどんな余白を設けるかが重要な課題になっている。「戸越銀座の賃貸併用住宅/Toritor(通リ通ル)」は、活...

                    太陽エネルギーを貯めて、無駄なく使い切る

                    都市部で得られる貴重な自然エネルギーを無駄なく効率的に使い切るには、仕組みが要る。太陽光発電の電力の自家消費率は、一般的な戸建住宅で約30%程度と言われている。つまり約70%は余剰売電であり、電気料金が上昇する局面ではどれだけ自家消費できるかが経済面でも重要になる。「K家族のいえ」では、太陽エネルギ...

                      竹味佑人建築設計室

                      YUTO TAKEMI ARCHITECTS WORKSHOP

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