太陽エネルギーを貯めて、無駄なく使い切る

都市部で得られる貴重な自然エネルギーを無駄なく効率的に使い切るには、仕組みが要る。太陽光発電の電力の自家消費率は、一般的な戸建住宅で約30%程度と言われている。つまり約70%は余剰売電であり、電気料金が上昇する局面ではどれだけ自家消費できるかが経済面でも重要になる。

「K家族のいえ」では、太陽エネルギー(太陽光発電パネル6kW)を熱と電気に変換して蓄え、無駄なく使い切る仕組みを構築した。①アクアレイヤー(2200L)での日中蓄熱/②エコキュートによる昼間運転(給湯370L)/③蓄電池(6kWh)/④ EV 充電を組み合わせ、自家消費率の向上を図っている。

1年間の実績では、直接消費率(蓄電池を除く)約43%、蓄電池を含む自家消費率約60%、夏季・冬季のピーク時は最大約75%。余剰売電を抑え、需要側に振り向けられている。

一次エネルギー消費量は、設計時BEI=0.59(基準比41%削減)、竣工初年度実績でBEI=0.43(基準比 57%削減)。太陽光発電の自家消費を高める仕組みにより、従来のZEH 基準を大きく上回る性能を示し、東京都ゼロエミ住宅の上位水準にも適合している。

BEI(Building Energy Index)=基準一次エネルギー消費量に対する実際(または設計)の比。数値が小さいほど省エネ性能に優れる。

自家消費率=発電した電力量のうち、その場で使った割合

写真:根本友樹
性能検証データ提供:久保洋香

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