
気候変動の加速や自然災害の激甚化は、もはや予測を追い越すスピードで進んでいる。2050年カーボンニュートラルの目標に向けて、建築のあり方そのものが問われている。
一方、日本の人口の約9割は国土のわずか1割に満たない都市域に集中している。人口減少が進んでも、都市で暮らす人々のための住宅はなくならない。むしろ、そこでの暮らしをどう持続可能にしていくかが焦点になる。
「K家族のいえ」では、建主であり環境設備エンジニアでもあるクライアントと共に、家族が健やかに暮らすためのコンパクトな都市型環境住宅のプロトタイプを模索した。
目指したのは、「地球の環境」と「個人の健康」を同時に捉える視点で考えた住まい。
高断熱・高気密・高蓄熱による高い省エネ性能を確保しながら、「エネルギーの流れ」や「環境調整の仕組み」をデザインすることで、住宅密集地でも外部環境の時間変化が住まい手の感性に触れる住宅とした。自然の移ろいを空間に取り込むことは、身体のリズムを整えるだけではなく、家族のコミュニケーションを促す建築的仕掛けでもある。
この家で育つ子どもたちは、自然の移ろいや温熱の心地よさを、日々の身体で記憶する。その体験が、次世代における地球との共存の感覚を育むと願っている。

写真:根本友樹
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竹味佑人建築設計室
YUTO TAKEMI ARCHITECTS WORKSHOP
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