
風はなぜ吹くのか。
太陽などの熱によって温められた空気は軽くなって上昇し、冷たい空気は重く沈む。
その温度差が生む気圧の違いをバランスさせようとして、高い気圧から低い気圧へと空気が流れ出す——それが、私たちが感じる風である。
この原理を活かし、自然の力で通風・換気を行うのがパッシブデザインである。
卓越風:ある地点・期間で最も優勢な風向・風の性質。季節の循環や地形・都市形態の影響を受ける。
風による圧力(風力換気):建物に風が当たると風上側では正圧(押す力)、風下側で負圧(引っ張る力)が生じる。正圧の大きな位置に流入口、負圧の大きな位置に流出口を設ければ、自然の力で通風が生まれる。
煙突効果(温度差換気):室内が温められると軽くなった空気が上昇し、高所の排気口から抜ける。代わって低所の給気口から外気が流入する。内外の温度差が大きいほど、また給排気の高低差が大きいほど換気量は増える。
「K家族のいえ」では、室内に自然に風を誘引するため、法規上の斜線制限内で可能な限り棟を高くし、北面頂部に排気用ハイサイド窓を設けた。南からの卓越風により北面が風下側となって負圧が生じ、温度差換気を組み合わせることで、実測で自然換気回数 約21回/h を実現。屋内の空気と熱を効率的に入れ替え、機械エネルギーへの依存を抑えて快適性を高める住宅としている。ハイサイド窓は、安定した北側の拡散採光も兼ねている。



写真:根本友樹
性能検証データ提供:久保洋香
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竹味佑人建築設計室
YUTO TAKEMI ARCHITECTS WORKSHOP
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